上念司著「家なんて200%買ってはいけない!」

家なんて200%買ってはいけない!

先週はTATERU西京銀行による、資料改竄による不正な融資がリークされ、TATERU株は大幅に下げました。TATERU株は、ROEが高く、テクニカル的にも狙い目で監視していたため、自分もインしていた可能性がありました。不動産株もそれに釣られ下げ、自分は不動産関連株は保有していないものの、ポートフォリオはマイナスになりました。

 

本日レビューするのは、2016年に発行された、「家なんて200%買ってはいけない!」です。タイトルからしてやや胡散臭い印象は受けますが、著者の上念司氏は、保守派の論客であり、所謂研究者ではありません。本業は勝間塾の運営やスポーツジムの経営など行う実業家です。系統としては浜田宏一氏をベースとしたリフレ派であり、民主党政権の頃からリフレ政策を主張していました。今ではDHCテレビニュース女子の司会をやるなど、メディアへの露出が増えてきています。

 

この本では、ロバート・キヨサキの「金持ち父さん 貧乏父さん」を引用し、家を負債であると断言しています。また日本の合計特殊出生率から、数十年以内に相続により、「家をタダでもらえる」というコロニーレーザーなみの衝撃が不動産業界を襲うと警告してます。ちなみにコロニーレーザーは本文で使われてる表現です。

したがって、家を購入することのリスクは高く、ライフステージに合わせて借り屋に住むことを本作では推奨しています。

他にも、サブプライムローンの解説等、分かりやすく解説されており、これから家の購入を検討している人は必読だと思いますし、不動産業界への投資を検討している方へもおすすめできます。

 

日本では不動産は安定資産であるという考えが根強く、数十年前ではそれも正しい考えであったかもしれません。しかし、こらからの日本の状況においては、その考え方は適用されないことを、先週のTATERUの件と本作は示しているのかもしれません。

 

 

雑記 2018年夏季アニメ

※投資は関係ありません。

 

自分は漫画が好きで、アニメも学生の頃からちょくちょく見てます。

仕事始めてから、見る量は減りましたが、各シーズン1つ以上は見てます。

2018年夏季で視聴しているのは、オーバーロードⅢです。有名なので聞いたことあるかもしれませんが、結構癖がある作品です。

最初オーバーロードⅡを見たとき、なぜかトカゲが主人公やってたので、それ見て即切りました。。しばらく後、1期から見直してハマりました。

 

内容としては、主人公がゲームの世界に転生して、しかもその世界で最強設定という、よくあるものです。ただ設定及び世界観が比較的しっかりしており、アニメでは重要キャラクターを小出しにして、伏線を引くことで、ミステリー要素を出しています。私もネットで調べて、そういうことだったのか!という発見することがあり、何回も見直す楽しみがあります。

主人公のアインズ様は、人間から転生したアンデッドです。本人自身も最強ですが、絶対的な力を持つ部下を有しており、結果的に周りの世界を蹂躙していきます。(親切にする場合もある。)オーバーロードⅢも現在、佳境を迎えていて、直近の放送では、アインズ様の居城に侵入した人間と対峙する場面があります。

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↑美少女が絶望しながらゲロ吐くシーン

  が見れるのはオーバーロードだけ!!

こんな感じで、アインズ様は圧倒的な強さですが、単純な俺TUEEEではなく、今後自分に匹敵する敵と対峙していく可能性があります。(その辺はアニメでは謎のままで、転生後の世界は主人公にとって分からないことが多い。当然自分より強く未知の存在がいて、やられる可能性がある)

OPもカッコよく、全般的におすすめできる作品なので、未視聴の方は是非見てください。アマゾンプライムで1期からすべて視聴できます。

あと、おすすめの作品があったら教えてもらえると嬉しいです。

 

 

 

マックス・ギュンター著 「マネーの公理」 

 

 

マックス・ギュンター著「マネーの公理」を読みました。

著者のマックス・ギュンターはスイスの銀行界で活躍した父を持ち、幼少の頃から投資に親しんできました。

この本は著者が、これまで明文化されていなかったスイス人の投資の約束事を12の公理と13の副公理にまとめたものです。したがって、具体的にどのような銘柄がいいとか、どのタイミングで売り買いすべきかといったことは書かれていません。

 

しかし、この本は私のように株式マーケットに参加したばかりの日本人が読むべき本であると考えます。

第1の公理はリスクについてであり、リスクをとることに対して日本人の基準からするとかなり肯定的だと感じました。スイスが世界でも有数の豊かな国となったのは、リスクを積極的にとった、要するに賭けたからだと断言しています。日本人は成功したことを、運や偶然よりも個人の資質や努力によるものと考える文化があると思います。株の世界でも、投資や運用といった言葉は好まれますが、リスクの高いニュアンスのある投機は好まれません。本著においては著者自身のことを正直に投機家と呼んでおり、投資という言葉に疑問を呈しています。

上記のように、日本人固有の考え方とスイスの投機家の公理は、歴史及び文化的背景の違いから、当然隔たりがあり、この本を通じてそれを知ることができます。第1公理の他にも公理はどれも当たり前のものですが、非常に説得力があり、私も今後守っていこうと思います。

 

 

ロスカットについても、絶対やれと書いていましたが、実践するのはなかなか厳しいです。。私は今のところ全くできていません笑 プロからしたら当たり前なんでしょうねー