マックス・ギュンター著 「マネーの公理」 

 

 

マックス・ギュンター著「マネーの公理」を読みました。

著者のマックス・ギュンターはスイスの銀行界で活躍した父を持ち、幼少の頃から投資に親しんできました。

この本は著者が、これまで明文化されていなかったスイス人の投資の約束事を12の公理と13の副公理にまとめたものです。したがって、具体的にどのような銘柄がいいとか、どのタイミングで売り買いすべきかといったことは書かれていません。

 

しかし、この本は私のように株式マーケットに参加したばかりの日本人が読むべき本であると考えます。

第1の公理はリスクについてであり、リスクをとることに対して日本人の基準からするとかなり肯定的だと感じました。スイスが世界でも有数の豊かな国となったのは、リスクを積極的にとった、要するに賭けたからだと断言しています。日本人は成功したことを、運や偶然よりも個人の資質や努力によるものと考える文化があると思います。株の世界でも、投資や運用といった言葉は好まれますが、リスクの高いニュアンスのある投機は好まれません。本著においては著者自身のことを正直に投機家と呼んでおり、投資という言葉に疑問を呈しています。

上記のように、日本人固有の考え方とスイスの投機家の公理は、歴史及び文化的背景の違いから、当然隔たりがあり、この本を通じてそれを知ることができます。第1公理の他にも公理はどれも当たり前のものですが、非常に説得力があり、私も今後守っていこうと思います。

 

 

ロスカットについても、絶対やれと書いていましたが、実践するのはなかなか厳しいです。。私は今のところ全くできていません笑 プロからしたら当たり前なんでしょうねー